人民元、下落で一年を終わる

© Fotolia / Angelika BentinASEAN諸国はドルの代わりに人民元を決済通貨とするか?
ASEAN諸国はドルの代わりに人民元を決済通貨とするか? - Sputnik 日本
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人民元の一年は、切り下げのピークにおいて終わった。この一年、元はドルに対し、強まるよりは、むしろ頻繁に下落した。12月は元が特に顕著に落ちた。切り下げは千分の一の単位で計られているが、専門家らは、これは恒常的な傾向だ、との点で一致している。その傾向は、グローバルな需要問題により、すでに5ヶ月連続で続いている中国の輸出減少を背景に形成された。この点に注意を向けるのは、ロシア科学アカデミー極東研究所のヤコフ・ベルゲル氏だ。氏は元切り下げの要因を次のように見ている。

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「元は複雑な状況だ。一方では中国は、元の交換レートは市場調整になる、と発表している。しかし、元が強まり、元の買占めが始まると、すぐさま中銀による調整が始まる。本当の市場調整はないのだ。しかも、中国は、自らの輸出を増大させるためには、元を最大限低水準にとどめておきたい。中国の輸出は最近落ちている。だから、中銀と財務省の支援により、輸出が落ちないように出来るかもしれない」

米中銀の決定以降、ドルが強まっていることにより、元の切り下げが新たな段階に入っている。今年、新興国からのグローバルな資本流出が活発化した。それは、マネー市場および通貨レートの変動における投機のための良好な土壌が出来ていた中国にも及んだ。中国の投機家らは、輸出減少を見てとり、元の引き下げを行い、マネーをドルに移し、この状況からいくばくかの利益を得ている。

しかし、元レートの変動は、元を特別融資用通貨バスケットに含めるという米中銀の決定に影響しはしなかった。これが元の国際化に新たな弾みを与えた。また、同じく今年の目だった成果は、中国が通貨スワップ合意を結んだ国の数が急激に増加したことだ。

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