ウクライナとロシアは、欧州委員会との3者協議の枠内で一年にわたってウクライナの欧州統合によるロシアへのリスク緩和を試みたが、最終的に協議は物別れに終わった。
ロシアは自国の市場を保護するために1月1日からCISの枠内におけるウクライナとの自由貿易圏に関する協定を一時的に中止するほか、ウクライナからの輸入に関税を導入し、対露制裁を支持している国として、ウクライナに対する食料品の禁輸措置も導入する。
ウクライナ当局は、ロシアによる食料品禁輸措置による2016年のウクライナの輸出業者の損失がおよそ6億ドルになる恐れがあるにもかかわらず、EUとの自由貿易協定の発効を延期する意向はないとの声明を繰り返し発表した。
ウクライナ最高会議は2015年末、ロシアがウクライナとの自由貿易圏に関する協定を一時的に中止し、食料品の禁輸措置を導入することを決定したことを受け、対ロシア経済制裁の発動を内閣に許可した。