北極圏研究、ロシアはきわめて重要なパートナー

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日本は北極に面してはいないものの、近年北極に対するコミットメントを強化させてきた。北極圏の環境調査などの推進を掲げる自民党の「北極のフロンティアについて考える議員連盟」(会長・鈴木俊一元環境相)は2013年10月に発足している。スプートニクは、同議員連盟の幹事長である上川陽子衆議院議員にお話を伺った。上川議員は、日本の北極に関する取り組みは、ステップを踏んで前進してきていると述べている。

上川議員「地球温暖化の影響は北極に顕著に現れており、北極の環境変化は地球全体の環境と生態系に非常に大きな影響を引き起こすだろうと懸念しています。ですから国として北極に面している・面していないに関わらず、北極を取り巻く問題に取り組まねばならない、という問題意識を持っています。

北極問題に取り組むには、北極域の脆弱な環境・あるいは北極圏で生活している先住民の方々への配慮も十分に考えていかなければなりません。『北極のフロンティアについて考える議員連盟』はこれらの課題について、議員が研究し、政治主導を実現していくために2年前に発足しました。

昨年、議員連盟を設立して1年目に、北極に関する国家戦略を策定することを要望する決議文を採択しました。その結果として今年10月に我が国で初となる『我が国の北極政策』が発表されました。その具体化に向けて北極政策の戦略的な推進と体制強化、予算の拡充を政府に要望したところです。」

スプートニク「日本政府による『我が国の北極政策』の中で、日本はロシアを協力の相手国として名指ししています。具体的にどのように協力していくつもりですか。」

上川議員「科学技術面での貢献は日本にとって大変重要です。北極海の海氷が減少するということは、航路や資源開発など新たなフロンティアが出てくることでもありますが、開発が環境にもたらす影響について、正確な科学的知見を持つことが必要です。日本としては科学技術を最大限活用し、ステークホルダーに対して正確な情報を提供することを目指したいと思っています。北極圏の中でも最大の領土を有しているロシアは、研究・観測を行うにあたってきわめて重要なパートナーです。2000年に日露間で締結された科学技術協力協定に基づいて委員会・意見交換が開催されていますし、日露の研究機関・大学においても研究交流を活発に行っています。これについては更に力を入れていきます。」

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