モゲリーニ上級代表は、次のように伝えた―
「今日我々は、イランの核プログラムに関する包括的共同行動プラン実現の日を迎えた。イランが自ら負ったすべての義務を遂行したため、彼らに対する国際的及び一方的な制裁は、解除される。又イランの核プログラムに関連し導入された国連安全保障理事会の制裁も解除される。」
米国による制裁
米国のケリー国務長官は「対イラン制裁解除に関する米国政府の義務も、効力を発する」と述べた。リア-ノーヴォスチ通信によれば、ケリー国務長官は「イランによる義務遂行に、IAEA(国際原子力機関)が満足した事を確認する」と伝えた。
ロシア外務省
イランの核プログラムをめぐる状況調整に関する包括的共同行動プランの実現開始に関連して、ロシア外務省は、次のように指摘した―
「ロスアトムとイラン原子力エネルギー機関との間の密接な相互協力の結果、共同行動プランにより規定された濃縮ウランの全ては、イラン国外に持ち出される。ロシアは、共同行動プラン実現開始のための条件作りにおいて、カギを握る重要な役割を果たした。
ロシアは、合意に加わったすべての国々が、責任感と誠実さを持って、行動プランに従って今後の義務遂行に関連した諸問題にアプローチし続けるよう期待している。行動プランをイランが成功裏に実現すれば、核兵器拡散防止体制を強固なものとする助けとなるだろうし、中東やペルシャ湾岸地域を筆頭にした、国際的及び地域的な安全保障強化における総合的課題の解決を促すだろう。」
イランに対する新たな制裁
そうした一方で、ロイター通信によれば、米国は、イランによる弾道ミサイル実験に抗議して、イランに新たな制裁措置を導入する可能性がある。
ホワイトハウス高官は、ロイター通信記者に次のように述べた―
「最終時点で、米国政府は、つい最近イランが実施した核弾頭搭載可能な弾道ミサイル実験に抗議し、一連の制限や特定の目的を持った制裁措置の採択を延期する決定を下した。ただ5人の米国人が釈放された今、こうした制裁が、迅速に導入されるものと思われる。」
土曜日、米国は、イラン人7人の解放と引き換えに、イランで収監されていた米紙ワシントン・ポスト紙のテヘラン支局長ら米国人4人の釈放が実現した事を確認した。なおイランは合意とは別に、拘束していた米国人学生1人も釈放した。