このような形でイランは、1バレル=4.85ドルを値引きして販売しているサウジアラビアに対抗できるようになる。
イラニアン・ヘビーは、イランで産出されている原油で、ペルシャ湾岸地域の別の石油の価格設定に使用されており、OPECバスケットに含まれている。イラニアン・ヘビーの価格は、1バレル=23.85ドル前後。
米国とEUは17日、イランが核開発制限の義務を履行したことを受け、対イラン制裁を解除すると発表した。特に2012年に発動された欧州向けの原油禁輸が解禁された。
イランのザンギャネ石油相は17日、同国が原油生産量を日量50万バレル増やす計画を確認した。イランは6-7ヵ月後に、原油輸出量を日量200万バレルにまで倍増する意向。
イランは現在、中国、インド、トルコ、日本、韓国に日量およそ100万バレルの原油を輸出している。なお、イラン産原油の主要輸入国は、中国。
アナリストらは、イランの原油生産量増加計画が、原油価格にネガティブな影響を与えていると指摘している。原油価格は2016年初頭から23パーセント下落し、現在1バレル=30ドル台を割り込んでいる。アナリストたちによると、イランの原油市場復帰に伴い、原油価格は1バレル=20台まで下落すると予測している。