トルトネフ大統領極東連邦管区全権代表は、ロシアがダイヤモンドの取引を行うためにアントワープではなく、ウラジオストクに行くという提案を行ったことに対し、中国側は肯定的な反応を示していると語っている。ロシア政府はウラジオストクにダイヤモンド取引所を開設するという構想を実現化するにあたって、上海の取引所の例を検討している。中でも特に、ダイヤモンドの輸出入の調整に関する全ての節をひとつの窓口を通してまとめるというメカニズムに注目が集まっている。
グループ企業「カラット」社および国際コンサルティング会社「カラット=北京」のコンスタンチン・ブーニン社長は上海とウラジオストクのダイヤモンド取引所は直接的な協力も可能との見方を示し、次のように語っている。
「上海のダイヤモンド取引所とは為替バンド制や貿易回廊について合意し、シンクロさせねばならない。相手となるのは上海の取引所のみで、中国には他のパートナーはおらず、交渉を行わねばならない。このプロジェクトが政府レベルで発表されれば、事は格段にスピーディーに進む。中国では、政府のストラクチャーがこれに絡めば、非常に迅速に進む。上海の金取引所などは6ヶ月で登録が終了したし、上海ダイヤモンド取引所も立ち上げは組織だって行われ、9ヶ月で作業が開始されている。」
中国ではここ最近、汚職対策が原因でダイヤモンドをはじめ、奢侈品への需要が押しているが、中国人の生活状態の向上からそれでもこれからの5-10年は世界の平均値と比べれば、それをしのぐ勢いで伸びていくだろう。ダイヤ部門では世界第3位の多国籍鉱業資源グループ、「リオ・ティント・グループ」のアナリストらはこうした予測を出している。専門家らは、これから5年から10年、世界全体のダイヤ需要の伸びが3-5%となるのに対し、中国のダイヤ需要は年間8%アップするとふんでいる。「リオ・ティント」の評価では、中国は年間8500万ドルのダイヤを採掘し、世界のダイヤ採掘の13%を占めている。