なぜTTIPは危険なのか?活動家達は合意文書へのアクセスを要求

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TTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)の諸文書の合意が秘密裏に行われている事に、キャンペーングループは、すでにかなり以前から不満を表明している。中でも特に大きな不満を呼び起こしているのは、TTIPが合意に至る事で、グローバル企業が、巨大な権限を手に入れる可能性がある事だ。民主主義よりも強力な、資本主義が作られてしまう。

特に活動家達の注目の的になっているのは、食品や環境の問題、薬品の安全性、勤労者の権利擁護といった点だ。

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TTIP、米国に利益になるようにEUの法制を修正し始める
最も大きな争点の一つは、投資家と国家の間に争いが生じた場合の調整システム、つまり投資家対国家紛争解決(ISDS)条項である。その枠内で、私企業は、政府を裁判所に訴える事ができるのだが、専門家らは、ISDSの利用は、それぞれの国の司法システムの上に、また新たなシステムを作りだす事になると批判している。主権国家の司法システムの介入なしに、事が決まるからだ。欧州の多くの国々は、米国とEUの法律は、かなり違っており、米国の圧力によって、保険や産業領域でのコントロールが本質的に弱められてしまうと考えている。しかし、合意文書にアクセスしようとする英国における活動家達の試みは、失敗した。

英国の公共法律組織「Global Justice Now」の責任者、ニック・ダデン氏は、ラジオ・スプートニクの取材に対し「欧州議会の議員達でさえ、しかるべき文書にアクセスするのは簡単ではない。TTIPをめぐる完全な秘密性は、環大西洋貿易投資パートナーシップの企業本位の性格を物語る多くのものの一つだ。民主主義やEUの一般の人々の利益に損失を与えるものである。」

欧州議会の議員達は、すでに、交渉に関係する文書へアクセスする試みにおいて、EUに対し訴訟を起こした。なお交渉の多くは、秘密保持の極めて厳しい雰囲気の中、利益団体のロビイストら参加のもと行われてきたのが現状である。

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