移民危機は問題群の「最後の一滴」となった。欧州は以前から、真の意味では統一されてはいなかった。今や個別のブロックに分解するリスクに直面している。
今日、ベルリンで、ドイツのメルケル首相とイタリアのレンツィ首相が会談する。この会談で多くのことが判明するかも知れない。スプートニク・イタリアのインタビューで、作家で外交官のセルジョ・ロマーノ氏が述べた。
「EUの一部諸国の国境が復活することで、難民流入問題の解決が加速することはない。強化すべきは国の国境でなく、EUの対外境界線なのだ。我々は共同体なのだから。
EUの機能を改善するためには、統一欧州政府および経済、と統一予算が必要だ。しかし、国ごとの民主主義では、こうしたことは全く実現できない。権力の喪失が怖いからだ。今日のレンツィ・メルケル会談でイタリアの立場がどう表明されるか、注視しよう。
レンツィ首相は常にEU存続を是としてきた。しかし最近の演説では、しばしば、欧州統合に反対する政党『五つ星運動』『北部同盟』の理念が聞かれるようになっている」