マニラのニノイ・アキノ国際空港で警官が同僚を拘束する事態が発生した。拘束された警官は、水生植物を輸送するためのコンテナに希少動物を隠し密輸を行っていた。警察は発泡スチロール製のコンテナ内からメガネザル11匹、蛇11匹、オオトカゲ11匹、ホカケトカゲ属8匹、また数羽のフクロウとワシミミズクを押収した。捜査データによると、容疑者の警官はマニラから日本にいる仲間のもとへ動物を送り、密輸を組織していたという。
警察と共同して動物の密輸問題にあたっていた野生動物保全事務局の代表テレズ・リム氏は、「私たちは1月にたれこみを受けて監視を始めた。容疑者が輸送物に付き添って空港に通っていることに注目した」と述べた。AFP通信が伝えた。
リム氏によると容疑者は4年以下の懲役が言い渡される可能性があるという。
AFP通信は、ニノイ・アキノ国際空港での密輸事件について、フィリピンの空港で最近相次いでいる税関関係のスキャンダルに連なるものだと指摘している。フィリピンでは昨年、6名の警官がゆすり目的で旅行者の荷物に弾薬を忍ばせた容疑で起訴されている。