なお昨年、国際宇宙ステーションに補給機「こうのとり」を打ち上げた改良型ロケットH-2Bは、2019年度に運用が打ち切られる見込み。
日経新聞によると、三菱重工とJAXAは、次期主力ロケットH3を開発中で、2020年度に完成する予定。H3の全長はH-2Aより10メートル長い63メートルで、日本の宇宙プログラム史上最大となる。また打ち上げ能力も約1.5倍の4.6トンから7トンに高められる。
また設計者たちは、H3の打ち上げ費用を約半分にすることで、商業衛星打ち上げ市場における日本の競争力が高まることに期待している。
現在H-2Aロケットの打ち上げ1回あたりにかかる費用は、100億円。これは他の国の打ち上げ費用よりもはるかに高価だ。H3ロケットの打ち上げ費用は、約半分になる見込み。
日本は2001年からH-2Aを計29回打ち上げている。うち打ち上げに失敗したのは1回のみで、世界最高水準の信頼性を有している。一方で、打ち上げ費用が高いことから、日本はまだ外国衛星の打ち上げで活発な商業活動をできずにいる。現在、ロシアと欧州が、外国衛星の商業打ち上げの約80パーセントを占めている。