地球物理学者たちが導き出した主な結論は、(もし人類が対策を講じなければ)、今後1万年にわたって気候変動や人為的要因が地球の混沌とした気候変動に取り返しのつかない影響を及ぼすというものだ。
最も保守的な評価は、今後数百年の間に大気に約12億8000万トンの二酸化炭素が放出されるというものだ。別のシナリオでは、95万トンの二酸化炭素が大気に含まれるという。大気の化学組成の変化による影響は、悲惨な結果を招く恐れがある。平均気温は2度以上上がり、グリーンランドと南極の氷河融解は、世界の海面を25メートル上昇させる可能性がある。その結果、現在世界の人口の19パーセント(13億人)が暮す沿岸部の都市は水没し、世界の大都市25都市の約半分の住民が、住んでいる場所から去ることを余儀なくされる恐れがあるという。