デリーと北京の大気汚染は日によっては空気1立方米あたり300マイクログラムであり、心肺が正常に動作する基準値の8-10倍となっている。
一方、北米、西欧、日本は、より環境にやさしい燃料やエンジンの開発、石炭使用削減により、この50年で大気汚染問題を大きく改善している。
主要な汚染源は発電所、工場、自動車の排ガス、石炭や薪の燃焼である。これらから出る微粒子は長期間大気を漂い、土壌に降下せず、人間の健康にとって大きな脅威となっている。
「大気汚染は世界の死因の第4位だ。汚染の改善は非常に有効な健康増進法であり、そのために何をすればいいかもわかっている」。カナダのヴァンクーヴァー大公衆保健学部教授マイケル・ブラナー氏はそうコメントしている。