「ロシアに対するNATOの政治路線は、非友好的なままだ。ほとんど毎日のように、ロシアに対し、他の国々にとって最も恐ろしい脅威だとの言葉が浴びせられている。見る人を怯えさせるような映画が撮られ、その中でロシア人は、核戦争を始めている。そもそも我々が今、2016年に生きているのか、それとも1962年に生きているのか、時々私は考え込んでしまう。
ロシアは、西側に対し『ロシア封じ込め策』をやめ、現在存在する数々の問題を解決するために共に努力しようと訴えてきた。
今も西側世界は、ロシア封じ込めドクトリンを取っている。そうしたアプローチが、世界問題解決の助けになることはない。あべこべに、世界情勢の悪化を促すだろう。
果たして、我々にとって、今日必要不可欠なのが対決ではなく、協力なのだと理解するために、もう一度ああした世界大戦が必要なのだろうか?
かつては、中東だけが、そうした状況だったが、今では世界中がそうだ。」
このように指摘したメドヴェージェフ首相は、現在の悲しむべき状況に関連して、外国のパートナー達に対し、意見の食い違いを置き、増大する脅威の前に一つにまとまるべきだと訴え、そうしたチャンスはまだあると強調した。
又メドヴェージェフ首相は、政治問題以外に、経済的なテーマにも言及し、巨大な経済ブロックが作られるリスクについて述べた。首相の意見では、それらは、世界の経済空間における共通のルールのシステムを最終的に台無しにする可能性がある、との事だ。
なお、ロシアに対する制裁導入について、メドヴェージェフ首相は、次のように述べている-
「制裁が、政治的成果をもたらすことはないし、経済面でも得策ではない。そうしたことをする代わりに必要なのは、効率や公正さ、市場開放そして社会的保護の諸原則がうまく組み合わされた新しいグローバルなシステムを強化することである。」