石油タンカーへの襲撃が最多なのはギニア湾。この湾を通してアフリカ産の石油の大半が輸出される。ところがここ数年、ギニア湾での海賊の襲撃回数は徐々に減ってきている。2013年には100回だったのが、2014年には67回、これが昨年2015年ともなると2年前の半分以下の49回にまで落ち込んでいる。
盗んだ石油はそれがどんなに安かろうと、売ってしまわねばならない。だがタンカーを狙う行為が儲けにつながるとはとても言えない。石油タンカーが襲う対象にならなくなったのは、それに掛ける人件費も、費用も高くて、海賊の手に負えなくなってきたからなのだ。