ニューホライズンズから2015年7月に得られたカロンの画像には尾根や陸棚、谷(その深さは6.5キロに達する)といった形で断層システムの存在が示されている。科学者らによると、これは、冥王星の衛星・カロンがかつて体積の増加を経験していたことの証拠である。
カロンの上層は主に氷で覆われている。しかしカロンが若い頃、放射性元素の崩壊により発生した熱は、カロンを温めていた。専門家は、当時カロンは十分温かく、溶融した表面の氷が内部に入り込んで地下海を形成したと考えている。時間が経つにつれて、カロンの海は徐々に凍結し、体積が増加した。これが今日見られる起伏の不均一性をもたらしたのだ。
カロンは1978年に発見された冥王星の衛星。表面は氷で覆われ、直径は1208キロメートル。