複数のマスコミ報道では、こうした原油採掘量の減少は、北部のクルド人居住地区(クルディスタン)からの供給が減ったイラク情勢と関係がある、とのことだ。同地区からの石油パイプラインは、2月17日遮断され、再開は、早くても3月半ばになる模様だ。
またロイター通信は、サウジアラビアの安定した原油採掘量を指摘している。この事は、サウジが、ベネズエラやロシア、そしてカタールと結んだ、今年1月のレベルで原油採掘量を「凍結」するという合意を守っている事を物語っており、これによって、ここ12年間で最低レベルにまで下落した原油価格の上昇を促す事が可能となっている。
さらにロイター通信は、イラン政府は、国際的な制裁が解除された後、50万バレルまで輸出量を拡大すると明らかにしていたものの、結局のところイランの原油採掘量が、昨年12月に比べ、日産20万バレルの増加にとどまっている事を指摘した。