半分剃り上げられた頭、グロテスクなメイクアップ、カラフルなタトゥー、おもちゃの銃。それが父に米国人ウィリアム・ピータース、母にスターリンの娘スヴェトラーナ・アリルーエワをもつ44歳のクリス・エヴァンスの肖像だ。
「ロシア共産主義者」党は怒り心頭。同党は共産主義を奉ずる国内の現役政治結社の一つ。「政治局の次回の会議で、私たちは公開書簡を作成し、その中で、偉大な祖父の名をおとしめるようなメイクアップをやめるよう、スターリンの孫娘に要求する」。党中央委員会のセルゲイ・マリンコヴィチ氏がスプートニクの取材に応じた。氏によれば、クリス・エヴァンスは、野蛮な外観で公衆に衝撃を与えるより、アメリカ帝国主義との戦いに参加し、黒人やインディアンの権利を守るために戦う必要がある。同氏はまた、この米国国籍者はビジネスを売却し、「ロシア共産主義者」党に献金するべきだ、とした。
ネット上を駆け巡ったスターリンの孫娘の写真に当サイト訪問者も無関心ではいられなかった。しかし、クリス・エヴァンス氏の華美な外見に、かなり寛容な反応が見られた。スプートニクの調査でそのことがわかる。中国人ユーザーの約70%が外見は純粋に個人的な問題であり、すべての人が社会的地位や年齢に関係なく、自分で気に入る服を着、見てくれをもつ権利を持っている、と考えており、スプートニク訪問者のわずか四半分のみが、クリス・エヴァンス氏は著名な政治家の家族に値しないと考えている。たとえば調査対象者の15%は、スターリンの統治期間中にソ連の市民数万人が送られた強制労働収容所に押し込めることが有頂天な米国女にとってよい教訓になるだろう、と信じている。