この病気は、真菌(カビ)が原因でコウモリが感染するが、ニューヨーク州北部から広がり始め、すでにミネソタ州やネブラスカ州でも、この病気にかかったコウモリが見つかっている。初めて真菌が報告されたのは2008年、アルバニー近くの洞窟で、それ以来、この病気で600万匹以上のコウモリが死んだと言われている。
真菌(Pseudogymnoascus destructans)は、動物の皮膚を損ない、体力を奪い、脱水症状を呼び起こす。「白い鼻症候群」という名前は、この病気にかかると鼻づらに急に、白い綿毛のようなものが現れる事からついた。
米魚類野生生物局などは、この病気の蔓延を止める手立てを探している。しかし現在、病気がどのように広がって行くか、正確には予想できないのが実状だ。なぜならコウモリの生態や習慣などが、その個体集団の地理的条件に左右され、本質的に異なるからだ。