シランチエフ氏によると、「オウム真理教」のような団体の存在は、あらゆる国家にとって極めて望ましくないものだ。ロシアには今「オウム真理教」の信者が数千人いる。「オウム真理教」の活動のピーク時には、1万人以上の信者がロシアにいた。「オウム真理教」は、強力な勧誘班を持っている。「オウム真理教」は、常時勧誘を行う拠点をモスクワの地下鉄に持っていた唯一の宗教団体だ。ここ数年ロシアで「オウム真理教」についてほどんど耳にしなかった。モスクワとサンクトペテルブルグで「オウム真理教」の信者が大勢逮捕されたのは、何と関係があるのだろうか?シランチエフ氏は、次のように語っている-
「私が知る限り、『オウム真理教』の勧誘活動の急激な高まりが特務機関に警戒心を抱かせた。『オウム真理教』は、仏教の実践やヨガを装って新たなメンバーを勧誘していた。『オウム真理教』は、テロ組織だ。このような団体がイスラム系テロリストらの同盟に加わった例がある。そのためこのような種類の団体の活動の高まりは懸念を呼び、治安機関は対策を講じる。ロシアでは『オウム』が常時監視下に置かれている。活動を高めようとするあらゆる試みが中断されている。」
「スプートニク」は、モスクワとペテルブルグでの信者の拘束は、「オウム真理教」がなんらかのテロを計画しているという情報を入手したからではないか?と尋ねた。シランチエフ氏は、次のように答えた-
「特務機関は詳細を明らかにしていない。しかし私は、『オウム真理教』の複数のメンバーが、『ダーイシュ』とコンタクトを取ったり、さらには経験を交換するためにシリアへ出発したというある種の情報を耳にした。だが、これがどれほど信憑性があるのかは分からない。しかしこのようなテロ組織は、たとえイデオロギーが異なっていようとも、同盟に加わるのが常であることを指摘する必要がある。国籍がロシアのファシストたちが、ダゲスタンのワッハーブ派あるいは『ダーイシュ』の勧誘員の仲間に加わった例がある。そのため全てのテロ組織、さらには仏教の宗派でさえも、イスラムのテロリストたちとの同盟に入るのを妨げるものは何もないと言う事ができる。」