寄港の目的は、南シナ海での軍事プレゼンスを強化する中国を牽制する事にある。カムラン港は、全体、あるいは部分的に周辺5カ国(中国、ベトナム、マレーシア、フィリピン、ブルネイ)がそれぞれ領有権を主張しているパラセル諸島やスプラトリー諸島に比較的近い。
派遣された海上自衛隊の護衛艦「ありあけ」と「せとぎり」は、カムラン湾に寄港した後、ベトナム海軍と合同演習を行う。
南シナ海は、世界の貨物船のほぼ三分の一が通過する場所で、さらに領有権をめぐり係争中の島々の大陸棚には、石油など豊富な地下資源が眠っている。そうした事から、日本も大きな関心を示している。