41歳のポーランド女性が危篤状態で病院に運ばれた。彼女は最終段階の脳腫瘍と診断されていた。脳死判定時点で17週目の妊娠だった。医師団は子どもの命のために戦うことを決めた。特別な機器により母体の生命機能を胎児が26週目を迎えるまで維持。55日目に帝王切開、子供を約1キロの体重で取り上げた。治療を受け、3ヵ月後に子供は体重がおよそ3キロに増加。自立して呼吸することができ、ボトル給餌もできるようになった。父親が子供を引き取った。
スプートニクポルスカは赤ちゃんの健康と発育を見守っているバルバラ・クロラク・オレイニク博士にいくつかの質問を行った。
-このような独特な方法で子供の命を救う決定は誰が下したのか。
「それは共同の決断だった。私は胎児救済の可能性を評価する役だった。決定自体は家族との会談後に麻酔科医や脳神経外科医が取った」
-25週という期限設定の根拠は?
「最初は妊娠30週まで延ばす計画だった。残念ながら、26週で胎児の状態がとても不安定になり、子宮内死のおそれがあった。即決定を行う必要があった」
-過去に似たようなケースはあったか?
「当院ではない。ポーランドではある。一度そのようなケースはあったが妊娠はより後期であり、生命維持の期間は少なかった」