ウクライナ政権、米国の核燃供給者の利益のために第二のチェルノブイリ事故を起こす可能性あり

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ポロシェンコ大統領はチェルノブイリ原発事故30周年記念式典で、ウクライナにおける「ロシアの侵略」で核の惨事が再びもたらされる恐れがある、と述べた。しかし、ロシアの専門家は、欧州全体にとっての本当の危険は、ウクライナが原子力発電所の安全性の問題を無視していることにある、としている。

ロシアはウクライナにおける原発事故のリスクについて一連の国際機関に警告を発している。その原因の一つは、原子力発電所用の核燃料を、ロシア産に代わり米国産にすることだ。原子力エネネルギー安全推進問題研究所のラファエル・アルチュニャン副所長が述べた。

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チェルノブイリと福島で新たな危険が発見
「チェコやフィンランドなどでこれまでにもソ連製の原発で米国の燃料を使用する試みはあった。しかし試みは失敗した。米国産の燃料はこれらの国から撤退した。それを今、ウクライナで実験することにしたらしい。しかし、チェルノブイリ事故は、絶対やってはならないことだったのに、スタッフがまさにそうした実験を行ったために起こった。原発では、核燃料は炉心にある。炉心の設計は、特定の燃料を念頭になされている。性質の異なる燃料をつめた場合には、燃料棒の迅速かつ安全な除去を含め、原子炉全体に影響を与える。加速(制御不能のパワー増幅)がおき、予測不可能な事態を引き起こす可能性があるのだ」

米国との契約締結の試みをウクライナの政治家は「輸入先の多角化」の必要性で説明するが、ここには実は大規模なビジネスがあるのだ。グローバルな核燃料市場の年間売上高は、今や350億ドルと推定される。そして、市場の75%はわずか3社間で分割されている。米国のウェスティングハウス(31%)、フランスのアレバ(27%)とロシアのTVEL(17%)だ。このロシア企業のシェアをめぐり、ウクライナとの長期間の抗争があるのだ。競争それ自体は正常なことだが、原子力産業では第一に安全性を考慮する必要がある、とアルチュニャン氏。

「原子力産業では商業的利益とか市場から誰かを追い出す野心とかでなく、安全性の問題を最重視するべきだ。ロシアの原子炉は独自の特徴と利点を持っており、市場からそれを追い出そうとする試みは良くない結果を呼ぶ可能性がある。その場合、原子力施設の安全性への責任は、その設置国、すなわち、この場合には、ウクライナにかかることになるのであって、米国ではない。しかし、ウクライナの原子力産業は、政治的圧力を受けている。通常、別の燃料供給に切り替えるためには、原子炉燃料の建設ゾーンの設計者との連携のもと、完全な安全性調査を行う必要がある。しかし、それはなされていない。米国においては、燃料の商取引という側面が、明らかに安全性より前面に出ている」

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