トルコがEUと結んだ合意ではギリシャの諸島まで到達した不法移民および難民は自動的にトルコに引き戻され、これへの見返りとしてトルコ市民のEUへのビザなし渡航が許可されることになっている。
フィナンシャル・タイムズは、この合意が破棄されないためにはトルコは反テロ法制定に完全に取り組み、民法の見直しも迫られると指摘している。EUはダウトオール首相の退陣で改革の約束が果たされないのではないかと危惧感を表している。
フィナンシャル・タイムズ紙は、トルコの公式人、エルドアン大統領らが2週間前、ダウトオール首相がメルケル独首相ほかEUの公式人らに対して難民キャンプの視察を行なう様子をさして喜ぶ様子もなく見守っていたと指摘している。
フィナンシャル・タイムズ紙は、エルドアン大統領はダウトオール首相がEUに接近し、国際舞台で自分の座に入れ替わる試みがあるとして、これに脅威を感じていたと書いている。こうしたことも一因となって二人の関係は悪化し、首相の退陣劇を招いた。