米のアジア配備MD、露中対抗には無力

© AP Photo / Vadim Ghirda米のアジア配備MD、露中対抗には無力
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米韓日の海軍がこの夏、ハワイ諸島付近で初の対ミサイル合同軍事演習を行う。この3国間合同演習は米国がハワイ沖で連合国と定期的に行っている「環太平洋合同演習(リンパク)」の枠内で組織される。

米韓日の軍艦はイージスシステムを用いて弾道ミサイルの迎撃、破壊方法を策定する。朝日新聞は論説でこの演習について、アジアにおける日米のMDシステムに事実上韓国を組み込むものであり、中国からの抗議は間逃れないと書いている。ロシア人軍事専門家のウラジーミル・エヴセーエフ氏はこれについて次のように語っている。

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「これから行われる演習は本当に韓国独自のMDを葬り去るものとなる。なぜなら今までのシステムは米国のグローバルMDシステムに完全に組み込まれてしまうからだ。この土台を構成しているのはイージスシステムを基本とした地上の迎撃のみならず海上の迎撃で、これは250キロ上空の弾道標的を迎撃できるものだ。

ハワイの演習では弾道ミサイルまたは弾頭部分の飛行をイミテーションした標的の迎撃が行われるものと想定される。ところがこれは射撃場的な演習であり、いずれにしても実際の標的迎撃をシュミレーションすることはかなり困難なため、その効果のほどには私は懐疑的だ。それでもこの地域にレーダーを設置することで中国全土を、またロシアの一部を監視下に置くことはできる。このため韓国を米のMDに組み入れれば、どうしたって中国、ロシアの憂慮を招かないわけにいかないのだ。」

エヴセーエフ氏は中国、ロシアからのしっぺ返しなしに米国のグローバルMD構築が進むはずはないとして、さらに次のように語っている。

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「アジア太平洋地域の米グローバルMDに韓国が組み込まれるとなれば、これに対するしっぺ返しはまず、中国海・空軍の強化となるだろう。またおそらく、一連の原則的な決定が採られると思う。特にこの条件では、中国は巡航ミサイル『カリブル』の設置を討議するのが合目的的だ。『カリブル』はシリアでその威力を見せつけており、ディーゼル型潜水艦に設置が可能だ。これがあればアラスカから豪州まで飛行でき、米グローバルMDに十分効果的に対抗することができる。ロシアにもMDを克服できる大きな兵器ストックが存在する。このほか近い将来、『サルマト』型弾道ミサイル、鉄道移動式ヤールス『バルグジン』もストックに加わる。」

これでは、米国がこの地域にグローバルMDシステム構築にかける全ての尽力は無駄だということになるのだろうか? エヴセーエフ氏の見解では、ロシアにとってはレーダー設置はある種の問題を引き起こすおそれがあるものの、それでもそれはたいしたことではない。

「 レーダーが設置されれば弾道ミサイルの発射は地上からのものであろうが、海上発射であろうと明確にわかってしまう。だが、いずれにせよ米国の迎撃システムの高さはロシアの潜水艦の大陸弾道ミサイルの弾頭を邪魔しようとするなら、はっきり言って不十分だ。それでもロシアにとっては自国の境界線にそってMDシステムが作られるという事実そのものが容認できない。ロシアがもしアジアに脅威を感じる事態となれば、今、米が欧州に展開中のMDへの報復に似た効果的な措置をとることは可能だ。」

 

 

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