実験の過程で、学者達は、210匹の実験用マウスに、普通の水を与えた後、水の中に抗生物質を加えていった。そうすると、腸内の微生物の変化と同時に、海馬(記憶や感情形成に関与する脳の部分)にも変化が生じた。そして、抗生物質の影響により、新しい神経細胞形成に向けた海馬の能力が鈍化するのが分かった。
なお研究グループの学者らは、さらなる実験の過程で、記憶形成に向けたマウスの能力を回復させることに成功したと、主張している。そのために学者らは、マウスの腸内の微生物の状態を回復させる目的で、籠の中にマウスが走れるような輪の形をした道具を置き、マウスを運動させたとのことだ。