日本の核兵器拒否はもう時宜を得ていない?

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核兵器 - Sputnik 日本
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日本と韓国は今後も自国の主権を米国の核の傘で守ることができるのだろうか?それとも独自の核兵器をもつ時期が訪れたのだろうか?西側のマスコミは、G7サミットに合わせたオバマ米大統領の日本訪問が近づくにつれ、このような問いをさらに積極的に提起し始めた。

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オバマ大統領は広島を訪問する意向で、日本人は核のない平和な世界を願っている。一方で、ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究 センターのヴィクトル・パヴリャテンコ専門家は、これは日本に独自の核兵器製造支持者がいないことを意味しているわけではないと述べ、次のように語っている-

「日本にとって今重要なのは、必要な場合に最短で核兵器を製造する可能性を持つことだ。技術的な面と金銭的な面では、日本は完全にその準備が整っている。日本は、原子力発電所の使用済み燃料から兵器級プルトニウム239を回収できる能力を持つ数少ない非核保有国だ。日本はこの可能性を維持し続けると思われるが、米国がこれについてなんとかして日本を制限することは恐らくできないだろう。正式な視点から見た場合、日本は国際舞台で核不拡散運動のメンバーとして積極的に活動しており、この方針を守ると常に述べ、軍縮も支持している。一方で日本は、今の段階で核軍縮について何らかの具体的な成果を実際に得るのは恐らく不可能であることもよくわかっている。そのため日本は平和路線をとり続けながら、必要な場合に独自の核兵器を迅速に製造する可能性を維持するために可能なことを全て行なっている。日本の世論を前にこのような政策を正当化する理由となれるのは、『北朝鮮の核の脅威』と『中国の脅威』だ。世論は、原爆に向けて用意している。福田康夫氏が総理を務めていた時に、憲法は日本の核兵器保有を禁止していないと述べたのは、理由があってのことだ。首相よりも低い階級の役人が同じような発言をしても考慮されない。」

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核兵器保有の権利に関する議論は、日本に続いてアジア太平洋地域における米国の重要な戦略的同盟国である韓国でも行われている。2013年に実施された世論調査では、韓国の3分の2の住民が「北からの脅威」に対抗するために核兵器開発を支持している。一方でパヴリャテンコ氏は、今のところ米国が韓国人の核の夢を失わせていると述べ、次のように語っている-

「数年前、韓国人は0.2グラムの濃縮ウランの製造に成功した。
そして韓国全体が学者たちが成し遂げた成果を誇りに思った。すなわち韓国にも核大国になるポテンシャルがあるということだ。しかし米国は韓国が重要な境界線に近づきつつも、核の研究を中止するように、韓国に対して可能なことを全て行なった。」

一方で、北朝が続けるミサイルおよび核兵器製造作業や、中国の核ポテンシャルの拡大は、日本と韓国の政府に核保有の権利を宣言させるきっかけを与えるかもしれない。北朝鮮と中国を自国の核ポテンシャルの開発と拡大に向けさせたのは、世界覇権を誇示し、中国を後退させようとする米国の出来の悪い政策であることを思い出す人は誰もいなくなるだろう。

 

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