「シティジェット」のパット・ビルン社長は、このことは自社の航空機ストックの大規模な入れ替えプログラムの始動を意味するとし、「SSJはすばらしい航空機だ。これをいち早くお客様にお見せしたいと思っている」と語った。
「シティジェット」は新航空機のチョイスに長い時間をかけた挙句、2015年秋の段階でSSJに白羽の矢を立てた。理由のひとつに挙げられたのは、SSJはライバル機よりも5%も燃費がいいことだった。結果として飛行1時間あたりの支出はSSJは低くなる。しかもSSJの場合、空港使用料も低くなる。それは平均で2.5トンとライバル機に比べて離陸重量が小さいことに起因する。このため「シティジェット」の幹部が昨10月、「スホイ・シヴィル・エアクラフト」社との間で10機をオプション取引し、合計15機のライナーを購入する契約を結んだ。その数ヶ月後、「シティジェット」はオプション取引の枠を16機にまで拡大している。こうした決定の決め手となったのは飛行範囲の拡大と航空会社のパートナーがSSJに向ける関心の高さだった。契約総額は10億ドルを超えた。
「シティジェット」に所属する航空機はすべて98席と一定の配置でつくられている。おそらく、「シティジェット」の車庫ですっかり旧弊となってしまったブリティッシュ・エアロスペース社開発のRJ85は全部、SSJと入れ替わるだろう。ロシアの新型ライナーはダブリン、コークからフランス、クロアチアへと飛ぶ路線に使用される計画。将来は飛行範囲は拡大され、「シティジェット」の第2のベース空港があるロンドンシティからスカンジナビア諸国やイタリアに向けても使われる。