2島の運命を話し合おうというロシアの姿勢はいつまでも続かない

© Sputnik / V. KiselevМыс Край Света на острове Шикотан
Мыс Край Света на острове Шикотан - Sputnik 日本
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ロシアのラヴロフ外相は数日前、ロシア指導部は日本との平和条約を締結するためにクリル諸島を犠牲にするわけにはいかないという声明を表した。ラヴロフ外相は同時に、ロシアは1956年に結ばれたソ日共同宣言の第9条にある、平和条約締結後にシコタン諸島、ハボマイ諸島の引渡しができるという条項は未だに効力を持ち続けているととらえていることを示した。これが何を示すのか、スプートニクは戦略開発センターの専門家、アナトリー・コーシキン氏にインタビューを試みた。

クリル諸島 - Sputnik 日本
ロシアは自らの安全保障上の関心からクリル諸島の軍事インフラを開発しているのであり、日本の脅威ではない
コーシキン氏:「1956年、ソ連指導者のニキータ・フルシチョフ氏はハボマイとシコタンを引き渡すことに同意したが、それは善意の発露という形であり、一般の日本人の、第一にそれは漁師らだが、彼らの利益を考慮してのものだった。しかもこの際にフルシチョフはこれは最大限の譲歩であり、ソ連は日本の出す他の領土要求の検討は拒否すると明言している。これを知った上で当時の鳩山一郎首相は共同宣言に調印したのであり、これは両国の議会で批准された。宣言を見るとハボマイ、シコタンを獲得することが当時の日本政府の最終目的であり、クリル諸島のほかの諸島に対する要求を推し進めることは米国によって、特にダレス米国務長官に煽動されたことであることがわかる。このため共同宣言で明記されたことが実現されなかった責任は日本政府にある。」

スプートニク:今、50年代半ばの状態に自動的に回帰することは可能か?

コーシキン氏:「共同宣言は全く異なる歴史的エポックに締結されたのであり、その第9条を今、適用しようと思えば書き換えなしには不可能だ。ロシア政府はハボマイ、シコタンを日本に引き渡す条項について廃棄通告を行う可能性さえある。これは1969年5月23日に結ばれた条約法に関するウィーン条約の第62条には『条約の締結の時に存在していた事情につき生じた根本的な変化が当事国の予見しなかつたものである場合には、次の条件が満たされない限り、当該変化を条約の終了又は条約からの脱退の根拠として援用することができない』とある。まさにこうした事情の変化というのが1977年、200海里水域宣言の導入だ。今日、日本に南クリル諸島を渡した場合、ロシアは島の領土を失うだけではない。豊かな生物、エネルギー資源に恵まれた21万海里という水域をも失うのだ。日本はこれを認識しており、ロシア側の立場を考慮している。にもかかわらず今、ロシア指導部はまた、1956年の条件を土台にして交渉を行うことに同意しているのだ。だがこの立場も変わる可能性がある。なぜならロシアの圧倒的大多数の国民が領土では日本に対していかなる譲歩も行うことに反対しているからだ。ロシア政府もこれを考慮しないわけにはいかない。」

ラヴロフ外相 - Sputnik 日本
ラヴロフ外相:ロシアは日本にクリル諸島を渡すつもりはない
スプートニク:ロシアが共同宣言にあるハボマイ、シコタンの引渡し条項を認めた立場を維持するようにするには、日本は何をせねばならないか?

コーシキン氏:「日本政府は第2次世界大戦の領土上の総括を認め、ロシアがクリル諸島全島を合法的に所有することを認める声明を表さねばならない。この声明は同時にこれら、または別の領土の『返還』要求を一切拒否するものでなければならない。なぜならこれは第2次世界大戦の結果を書き換える試みに見えるからだ。平和条約に締結し、それを両国の議会が批准して初めてロシア政府は共同宣言第9条の実現化についての交渉に踏み切ることができる。この交渉が討議を必要とするのは以下の問題だ。200海里の経済水域での漁業、諸島の大陸棚の資源産地の開発、諸島の軍事目的での使用。この島を軍事目的で使用する問題は、米国が日米軍事同盟を維持し、日本を自国の軍事戦略に完全に組み込もうとしているがゆえに特別な意味を持つ。クリル諸島域にロシアに対抗する米国の軍事基地を創設したり、戦略的に重要な南クリル海峡を米国がコントロールするような危険な事態をロシアは憂慮しないではいられないのだ。」

 

 

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