カメにとって、生まれてすぐの時期を生き抜くことは容易ではない。砂の中で孵化したあと、彼らは砂の表面まで這い上がらなくてはならず、その後、水のある所まで歩き、捕食者との遭遇を避ける必要がある。こうした行動には、大変なエネルギーが必要だ。たくさんの卵の中で孵化したカメの赤ちゃんは、互いに助け合って、砂の表面へと這い出すが、そうすることで、その先の生存競争のためのエネルギーを節約することができている。
学者らの説明によれば、多くの兄弟・姉妹のいるカメの赤ちゃんの場合、互いに助け合うことで、砂の中から這い出るエネルギーの消費を少なくしているが、そのことで、水辺までたどり着いたり食物を探したりするための力を、自分の中に多く残すことができる。そのため彼らは必然的に、サバイバル率が高くなるとのことだ。