米原子力専門家、日本の原発は再稼動する

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原子力エネルギーは今後発展するものの、現在それは苦しい時代に直面している。先日、モスクワで開催された「アトムエキスポ」フォーラムでこうした評価がもらされた。

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ロシア、日本の脱原発を助ける
原子力エネルギーの人気が落ち込んだ最大の理由について、TENEM(ロシアの原子力企業「ロスアトム」の対外貿易会社「テフスナブエクスポルト」が米国におく子会社)のフレッチャー・ニュートン社長は、5年前に起きた福島第1原発事故がその一因として次のように語っている。

「この事故は計り知れない意味を持った。日本は直ちにウランの使用およびウラン濃縮作業への支払を一時停止した。現在、世界ではウランが非常に余っている。福島の事故までのウランの価格は1ポンド(0.453 592 37 kg)あたり73ドルだったが、現在それは28ドルにまで下がっている。ウラン濃縮作業代もSWUあたり128ドルだったのが今や60ドルだ。これは多大な打撃だ。なぜなら燃料の全ての材料の需要が減ったからだ。こうした現象が起きたのは日本に限らない。ドイツでもベルギー、スイスでも同じで、米国でさえ過去5年ですでに5基の原子炉が閉鎖された。なんでドイツで津波に襲われないようにという理由で原発を稼動停止する必要があったのか理解に苦しむ。私の見解ではこうした反応は正しくないのだが、実際には我々全員がこれに直面してしまったのだ。」

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ニュートン氏:「福島の事件は5年前におきた。日本政府が全ての原子炉を稼動停止するなど誰も予期しなかった。だが日本人はまさにそうしたのだ。その決定を他の者たちは、(まぁ、仕方ない。それでも1年か2年たてば、徐々に全部の原子炉を再稼動するだろう)と考えた。これだけ長期に渡って全部の原子炉が閉鎖状態になることなど誰も考えもしなかった。現在日本で稼動しているのはわずが2基。福島の事故前までは53基が稼動し、電力の約30%を生産していたのだ。1月から2月にかけて2基が再稼動されたが、すぐに稼動は停止された。なぜなら地元民が裁判所に訴えたからだ。この先再稼動計画のある数箇所の原子炉に対してもすでに裁判プロセスが準備されている。だからこの先何が起きるかを口に出来る人は誰もいないと思う。

日本はエネルギー依存の観点から原発なしには立ち行かない反面、すでに5年もそれなしでやってきた事実がある。これがどこに行き着くのかは正直いって分からない。私からすれば、これはあまりに大きな誤りであり、欠如だ。日本政府内には市民に対し、『確かにこれは深刻な事故でしたが、これには感情的ではなく科学的に対処する必要があります』と正面切って言える人が誰もいない。日本が原発なしの営みを長く続ければ続けるほど、市民は全部廃炉にしてしまえと思うだろう。ただし私はそうはならないと思う。日本は最終的には原発を再稼動すると思う。ただそれがいつ、何基になるかはわからない。」

 

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