会談では、日本企業が参画してロシア領内で今行われているインテリジェントネットワークの発展プロジェクトの今後が話し合われたが、スプートニクが「ロスセチ」のロマン・ベルドニコフ副代表取締役にインタビューを行ったところ、会談の主な目的はアジア各国の電力網を統合するいわゆる「アジアン・リング」だったという回答がえらえた。
ベルドニコフ氏:「エネルギーリングの創設を討議する中で今まさに日本はリーダー格ではないものの、非常にアクティブなプレーヤーだ。それまでのプロセスではリードしていたのは中国だった。完全なエネルギーリングの創設が重要で急務を要するのはこれが事故、災害の発生時、非常事態時にエネルギー-リングのいかなるポイントへも必要な電力を供給することができるためだ。しかもエネルギーリングプロジェクトは国際協力、国際統合の枠内における技術発展につながる。つまり共通の電力ネットワーク複合体の統一基準、規範に移行するということだ。
一月ほど前、日本、中国、ロシア、韓国間で4者間協力メモランダムが調印された。そして今、我々はプロジェクトのフィジビリティスタディの策定に差し掛かっており、このなかでエネルギーリングのすべてのルートの試算が行われる。」
スプートニク:このプロジェクトはエネルギーリング創設の4者覚書にサインしたうち、どの参加者のどんな経済的課題に一助となるか?
ベルドニコフ氏:「日本にはこれは長期的な代替電力エネルギーの供給を約束する。この期待には今の原子力エネルギーの生産削減が影響していると思う。中国にとってはアジアンリングシステムはエネルギーの輸入、輸出の両方の可能性を与えるだろう。ソ連時代にはすでに電力エネルギーシステムのレジーム、管理原則、交流信号を統一したネットワークが作られていたが、これもれっきとしたわけがある。これがある場合、地域間の電力エネルギーの交換が可能となり、例えばある地域が深夜の場合、そこからより安価な電力を他に送ることができる。
日本と中国は経済上の合目的性からこの作業原則を支持している。確かに、他の地域からより安い価格で電力が得られるなら、どこに蓄電する意味があるだろうか?このプロジェクトには韓国も興味を示しているため、我々は韓国の国営企業『韓国電力公社(KEPCO)』と覚書を取り交わした。だが今、我々が今大きなアクセントを置いているのは4社メモランダムだ。なぜならこれはすでに統合プロセスであるのが理由だ。このプロジェクトには他の国も興味を示しており、拡大するにつれ、北東アジア諸国全体を統一するエネルギーシステムが出来上がることだろう。」