2016年始めの情報によると、米、露、英、仏、中、印、パキスタン、イスラエル、北朝鮮の9カ国で、1万5395発の核兵器が処分され、2015年には15850発が処分された。各兵器削減は主に、世界全体の93%の核兵器を持つアメリカとロシアによる核兵器廃棄によるものが大きいと、SIPRIの分析官は書いている。
同時に、両国による長期間の核兵器廃棄計画は、今後の核兵器システム近代化を意味すると専門家は続けている。たとえば、アメリカは2015年から2024年の期間、核戦力の維持と更新に3,580億ドル費やす計画だ。SIPRI上級研究員であり、報告書の執筆者の一人ハンス・クリステレン氏はこう書いている。
「オバマ米大統領の執行部に見られるアメリカの近代化への野心的な計画は、核兵器削減というオバマ大統領の約束とは強いコントラストを見せる。」