英国のEU離脱プロセスはリスボン条約第50条に規定されている。条約によると、離脱のためにはその国はEUに対応する通牒を送る必要がある。その後、EU諸国と機関は2年間に渡り新たな共同行動へのフォーマットについての話し合いをする必要がある。そして、この期間を過ぎると、話し合いの結果のいかんにかかわらずその国はEUを離脱する。
EUへ離脱通牒を送る可能性のある次期首相は、9月ないし10月に就任するだろう。これはつまり、実質的に英国がEUを離脱できるのは早くても2018年秋だということだ。
また、英国ではEU離脱の見直しが起こっている。EU離脱に賛成していた多くの政治家が、今では急がないように、そして様々な面から状況を検討するよう呼びかけている。米ビジネスインサイダーが伝えるところ、英国のEU離脱に関する外交文書は2017年に予定されているドイツや他国での選挙のあとに送られる可能性があるという。
また忘れてはいけないのは、英国は法令上、事実一定の権限を持っている君主に治められている。もし、英国議会が国のEU離脱に関する法律に署名しても、エリザベス女王陛下は国益に反する書類に対し拒否権を突き出すことができるのだ。