この父子はヴァン・トハンさんと彼の息子のホー・ヴァンランさんで、1972年米軍の激しい空爆により、住んでいた村が完全に破壊され、家族のほとんど全てを失った。
この空爆後ヴァンさんは、生き残った幼い息子を連れ、ジャングルに入り、ほぼ40年のすべての期間、まだ戦争が続いていると思って、そこで身を隠していた。
しかしつい最近、生き残った彼の親戚の一人が、ヴァンさん父子を見つけ、再び元の生活に戻るよう懸命に説得した。それは容易ではなかったという。
ヴァンさん父子は、ジャングルの生活に非常によく適応し、自分達のために食料を調達する術も会得していた。しかし息子のヴァンランさんは、42年間、全く外界から隔離された生活を送っていたため、電気を知った時は、まさに奇跡だと驚いたそうだ。