日本人専門家が「露旅客機MS-21はボーイングとエアバスの類似機体を超越」と絶賛

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MS-21 - Sputnik 日本
サイン
編集部より:弊紙編集記者タチアナフロニによる2016年6月13日付掲載記事「在モスクワ日本人を魅了のロシア産霜降り肉、JALビジネス機内食へ」、2016年7月15日付掲載記事「日本人専門家が露旅客機MS21はボーイングとエアバスの類似機体を超越と絶賛」については、その記事内容の多くをJapanBusinessPress及びそれぞれの記事執筆者である菅原信夫氏、渡邊光太郎氏より無断拝借したことを確認し、深くお詫びするとものです。

6月8日、ロシアの新型旅客機「MS-21」のロールアウト式典が行なわれた。JBPRESSに寄稿している渡邊光太郎氏(一般社団法人ロシアNIS貿易会ロシアNIS経済研究所研究員)の評価では、MS-21にはボーイング社やエアバス社の対抗機に比べ一連の優位性があるという。MS-21の初飛行は今年12月から来年2月の間に予定されている。

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ロシアの旅客機スホーイ・スーパージェット100は、リージョナルジェット市場でブラジルのエンブラレルやカナダのボンバルディア社の機体の競合機として作られた。最近イルクーツクで初公開されたMS-21は、2巨頭ボーイング社とエアバス社がライバル争いを展開するレベルのフィールドに一歩、歩を進めた。こうした野心の理由は、実はMS-21の定員数は、ボーイング737やエアバスA320とほぼ同数だということにある。比較のためにいうと、日本のMRJやロシアのスホーイ・スーパージェットの搭乗可能数は100人以下だ。

定員数が150人の飛行機と100人の飛行機では市場の大きさが全く異なる。2015年の機体引き渡し数では、ボーイング737とエアバスA320の合計が986機なのに対し、エンブラレルやボンバルディア、スホーイ・スーパージェットの機体の合計は175機に過ぎなかった。 つまり、前者の中距離旅客機の市場は5倍以上なのだ。このように、MS-21は年間1000機ほどの旅客機が売られる巨大市場に照準を定めている。専門家の間にはロシアのイルクーツク航空工場にはチャンスなしと踏む声もあるが、渡邊氏の見解ではMS-21には3つの優位性があるため、そのような結論は早計だ。

第1に、MS-21は胴体が太い。その結果、エアバスA320よりも客室の幅が11cm広く、長い距離を移動する乗客にとってこれはうれしい。第2に機体はロシア製で組み立てもロシアで行われている。 第3にMS-21の主翼は最新の製法による炭素繊維複合材でできているため、性能には影響を及ぼさずに製造コストを格段に下げることができる。さらに、MS-21を組み立てているイルクーツク航空工場は、エアバスA320に使われている部品を作っている工場でもある。それゆえ、MS-21のユニットの品質は、西側の同様の機体のそれに劣るはずはない。さらにもう1つの優位性は価格だ。MS-21のカタログ価格はエアバスのそれよりも15%安い。

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渡邊氏の評価によると、世界の巨頭と競合するためには、カスタマーサポートサービスの確立と機体の生産数を増やすことが不可欠。現在、イルクーツク航空機工場(イルクート)の生産規模は月産5~10機だが、ボーイング737やエアバスA320の出荷量とは比べ物にならない。しかし仮に「イルクート」の生産量がボーイング737やエアバスA320の出荷量よりも少なくても、年間1000機の旅客機が売れる市場の5~10%の機数を製造できれば、イルクートはニッチを占めることができるだろう。そしてもし、この課題をクリアすれば、会社は一定の成功を上げたと言っても過言ではない。とはいえ渡邊氏が結論付けるように、ロシアの航空産業とMS-21が世界市場の第3位争いに食い込むためには、ロシアや旧ソ連諸国だけでなく、全世界で販売する必要がある。そして成功の多くは、イルクートが自らの優位性をうまく活かせるかどうかにかかっている。

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