「日本側が提案する8項目からなる経済協力の一つは、極東開発、日本企業や日本の投資家が参加する極東での輸出志向型産業の発展をテーマとしています。今日すでに極東には、近いうちにも安定して発展する見込みのあるこのような協力の成功例があります。現時点で我々には小さな協力の例が2つあります。それは先行発展地域(TOR)「ハバロフスク」のJGCエバーグリーン社と、ヤクート・サハ共和国のTOR「カンガラシ」に建てられた大型温室施設「サユリ」です。私たちは、我々の支援策が投資にどのような影響を与えているのかを注視しており、この2つのプロジェクトを例に投資リスクを軽減し、投資収益を高めることのできるTORの労働能力と競争力を示したいと思っています。私たちはこれを投資家たちがTORに見出す最も価値のあるものだと考えています。私たちは現在、日本のロシアNIS貿易会(ROTOBO)とフォーラムの議題を協議しています。」
スプートニク:安倍首相とプーチン大統領の会談後、日本側とのコンタクトの活発化が感じられましたか?
クルチコフ氏:まさにその通りです。私たちは今、ロシアやロシアの極東に対する日本企業の関心が全く別のレベルになったのを感じています。最近1か月半だけでも私たちは日本企業、投資家、経済メディアと少なくとも5回は会談しました。私はまさにこれはソチで両国の首脳会談が行われた結果だと思っています。この関心がフィクションではないということが非常に重要です。これは実用的な関心であり、企業は大きな政治ではなく、具体的なプロジェクト、ロシアへの投資経済について知ることを望んでいます。
「我々は現時点で他のアジア太平洋諸国と比較して十分に安価なエネルギーを提供することができます。これがインフラ整備への共同投資にとって重要な基盤となっているのは明確です。特に日本へのエネルギーブリッジプロジェクトと、その後のエネルギーリングへの発展です。同プロジェクトは日本の同僚たちの大きな関心を呼んでおり、私たちは第2回東方経済フォーラムでこれについても協議します。」
アジア太平洋地域諸国の電力システムを超高圧送電線で結ぶというプロジェクトと、ロシア・日本・韓国・北朝鮮のアジアエネルギーリング構想の実現については、2016年6月にサンクトペテルブルグで開かれた経済フォーラムの枠内で話し合われた。同プロジェクトは、サハリンから北海道への電力供給の可能性に関するもので、これにより日本のエネルギー安全保障を向上させることができる。