経済相の話によると、経済面では関係改善に向けた最初の前提条件がすでにある。ゼイベクチ経済相は、次のように語っている-
「クーデターの試みがあった直後に我々の大統領に電話をくれた首脳の1人がプーチン氏だった。あのような雰囲気の中でウラジーミル・プーチン氏の電話は我々にとって実際に大きな精神的支えとなった」
ゼイベクチ経済相によると、トルコ代表団のモスクワ訪問は、両国の首脳会談の準備に向けた重要なステップとなった。経済相は、両国の首脳会談ではシリア問題を含む地域の政治的問題や経済問題が議論されるとの確信を示した。
また経済相は、経済面ではロシアとトルコには関係を以前のレベルへ戻し、さらに発展させる意向があるとの見方を示し、次のように語っている-
「両国は、両国関係を2015年11月24日前のレベルに戻すことで100パーセント合意した。私は8月9日の会談で問題が完全に解決されることへの期待を感じている。ロシア政府はすでに観光分野でチャーター便についてポジティブな決定を承認した。トルコ産の野菜や果物のロシアへの輸出に関するポジティブな進展もある。自由貿易協定やサービスならびに投資分野のプロジェクトに関する作業も続けられる。10月には貿易経済協力に関する政府間委員会の会合も行われる見込みだ。すなわち今回の訪問は非常に生産的なものとなった。」
モスクワでの会合では、トルコがロシアのスホイ24戦闘機を撃墜した後に停止したアックユ原子力発電所とガスパイプライン「トルコストリーム」プロジェクトについても議論された。ゼイベクチ経済相は、次のように指摘した-
「『トルコストリーム』建設の政治的意思がある。技術的ニュアンスがいくつかあるだけだ。両国のエネルギー担当大臣がこれらを詳細に検討する必要がある。プロジェクトは必ず実現されるだろう。私はそう確信している。トルコとロシアには互いに補い合うという特徴がある。このような国は他にはない。トルコにないものはロシアにあり、その逆もまた然りだ。ロシアにはガスがあり、トルコにはそれを欧州まで運ぶ可能性がある。我々はこれを必ず利用し、両国のために最高レベルの利益に変える。」