エネルギーブリッジプロジェクト「ロシア・日本」は、サハリン島の既存の発電施設と送電インフラを発展させ、新たなエネルギー施設を建設し、ロシアから日本へ送電するための海底ケーブルを敷設するというもの。
サハリンと北海道を隔てるラペルーズ海峡(宗谷海峡)の幅は最も狭い部分で43キロ。ロシアと日本を結ぶエネルギーブリッジ・プロジェクトについて最も活発に語られるようになったのは、福島第1原子力発電所事故後だ。この事故の後日本では全ての原発が停止され、日本では電力不足が感じられた。なおエネルギーブリッジプロジェクトの案が生まれたのは2000年。
ロシア側からエネルギーブリッジプロジェクトに関する話し合いを行なっているのは、2004年から電力市場に参入した「ルスギドロ」。日本側は「三井」だ。「ルスギドロ」プレスサービス部の責任者タチヤーナ・ガンジナ氏が「スプートニク」に伝えたところによると、現在ロシア側は、日本の同僚からそれなしにはプロジェクトの費用と実施期間を推定することが不可能であるプロジェクトの技術的パラメーターが提供されるのを待っているという。ガンジナ氏は、次のように語っている-
「日本側は日本領内の海底ケーブルの敷設オプションとルート、電力網複合施設の建設オプション、そして重要な日本領内における電力販売の見通し分析を提供することになっている。日本での電力輸出を可能とする基準・法的基盤の変更もプロジェクトを実現する条件の一つだ。」
エネルギーブリッジ「ロシア・日本」が建設された際に、どの発電所がプロジェクトに関わるのかはまだ不明。現在サハリン島では電力供給システムが近代化されている。総出力360MWの新たな発電所「サハリン熱発電所2」の建設は2017年に完了する予定。サハリンにあるノグリクスカヤ・ガスタービン発電所、サハリン熱発電所、ユジノサハリンスク火力発電所、また本土にある発電所からも日本へのエネルギー供給を行なうことができる。
先に伝えられたところによると、ロシア極東ウラジオストクで9月2、3日両日に開かれる東方経済フォーラムは今年、「ロシア・日本ビジネスフォーラム」となる。