鍵型ピストル
おそらく、他の日常品よりも早く銃として適合したのはドアの鍵だった。なぜなら古い鍵の中空部はすでに出来上がったピストルの銃身として使えたからだ。
有名な鍵型ピストルの大部分は普通、鍵のボディがそのまま銃となっており、全メカニズムはむき出しになっている。まれに銃の引き金、ばね、撃鉄が輪の形をしたキーヘッドに収納されている。しかし、このような武器の使用および、どのような目的で使われたかの信頼性の高い情報は発見されていない。
小口径デスリング
欧州では1860年ー70年代に指輪型リボルバーが流行った。指輪型ピストルは夫人用だった。有名なサンプルの1つとして、1870年に英国で作られた7発装弾可能な指輪型ピストルがあり、その名も「ファム・ファタール(運命の女・魔性の女)」。
このような武器を利用するのは、襲撃に遭った夫人にとっては極めて難しかった。なぜなら弾倉は手動で回転させなければならず、引き金を引くのはさらに別の動作が必要だった。つまり、効率性がそれほど高くなかったのだ。
SS将校用ベルトバックルとスターリンのためのグレネード
隠し武器への興味の新たなブームは第二次世界大戦中に訪れた。おそらく、この時代のもっとも有名な例はナチスのSS将校用のバックルガンだろう。ベルトのバックルの形をした鉄製の本体に、2つもしくは4つの銃身が隠れている。
グレネードランチャー「パンツァー・クナッカー(装甲用くるみ割り器)」はスターリン暗殺のため特別に開発された。
サイレンサー付き3重シガレットケース
KGB(ソ連国家保安委員会)指導部は50年代、ソ連の製造社に敵スパイの暗殺のための消音武器製造を要求していた。1955年、KGBの要望から敵スパイ暗殺のためのシガレットケース型ピストルが作られた。その中にはタバコの代わりに3つの銃身と発射装置が備え付けられていた。射程距離は5~7メートルで、発砲音は製造社の言葉によると、本をパタンと閉じる音よりも小さいという。シガレットケース型ピストルは武器として採用されたが、実際に使われたかどうかは不明だ。
先に伝えられたところによると、コペンハーゲンの映画あるファンが、映画史上最も有名な映画の悪役達についてのビデオをモンタージュ編集した。