記事によると、欧州の多くの高官はトランプ氏の勝利を米国の影響から開放される機会として検討している。
第1に、欧州は大西洋横断貿易投資パートナーシップ協定(TTIP)に不満であり、大陸での米企業の立場増大を目的としていると見ている。そしてトランプ氏はこの計画を批判しているのだ。第2に、トランプ氏のNATOへの批判的態度は統一された「欧州軍」創設賛成者の立場を本質的に強める。
さらに、欧州では米国の大規模監視プログラムが知られている。多くのヨーロッパの専門家が、トランプ氏が大統領になると、これを終わらせる可能性があると見ている。また、記事の筆者もウォールストリート街の銀行の欧州への影響に言及している。トランプ氏の勝利はこの影響の制限を許す。
5つ目の理由として挙げているのは、欧州人を動かしていると記事の筆者が考えている、「他人の不幸は蜜の味」の感情だ。欧州人の大多数は、米国が例外であると言う主張に常に懐疑的に接していて、トランプ氏が大統領になると、米国は欧州とあまり変わらず、むしろ欧州のほうが問題が少ないことを証明するという。