発見された遺伝子には、PIEZO2という名前が付けられた。この遺伝子を正常な状態で持っている人間は、目を閉じても、身体がどこにありどういった位置を占めているか、自分の周囲に何があり、身体が触れている物体がどういったものなのか、十分理解できる。
一方PIEZO2を失ってしまった人達は、目を開けている時できる、簡単に鼻やモノに触れたり、部屋を歩き回るといった簡単なことでさえ、目を閉じるとできなくなってしまう。
学者達は、「目を閉じた時」と「目を開けた時」のテストの結果出る、そうした差は、病人の脳が、いわゆる『第6感』の不在に適応し、空間における身体の位置やバランスについての情報入手のため、目や耳を利用するのを学んだことと関係がある」と見ている。つまり。彼らは、目を閉じている時は、情報入手のチャンネルを失っているのだ。
先に伝えられたところによると、学者達は、現代人の遺伝物質の一部は、ウイルスや脊索生物、そしてキノコのような生命体から得られたものを発見した。