『我が心のペテルブルグ』ドストエフスキーの生涯。第1部:「ペテルブルグは僕にとって地獄です」
『我が心のペテルブルグ』ドストエフスキーの生涯。第2部:「徒刑地」
銃殺の刑に処されたドストエフスキーは死刑の2-3分前に、近くで何かがきらきら光っているのを感じていた。何かと思い、顔を向けると近くの教会の屋根の金箔をはった頂が明るい太陽の光で眩しく輝いていた。その光線を見つめれば見つめるほど、その光線から目を離すことが出来ず、なぜか自分がその光線の中に溶け合ってしまうような錯覚を覚えた。ドストエフスキーは、眩しさに目を閉じると、今自分は確かに生きており、心臓の鼓動は確実に打ちつづけているのを強く感じた・・・死刑は廃止した。
『我が心のペテルブルグ』ドストエフスキーの生涯第3部「外国で」
ドストエフスキー「ソーニャはもう私の見分けが付き始め、私が好きで、近寄ると笑いかけてくれたものでした。ソーニャはこの世で知り得る、最大の喜びです。」ソーニャは、風邪を引いて、三ヶ月の命で息を引き取ってしまった…
『我が心のペテルブルグ』ドストエフスキーの生涯第4部「世界的名声」
ドストエフスキーの小説『カラマーゾフの兄弟』は大変な感興を及び、その広大な構想と共にドストエフスキーの名声を不動の物とした。そして、この小説の中でドストエフスキーは深くロシア的であると同時に国境を越え、地球を超えて、限りない、全人類への愛と救済を呼びかけたのであった。