ダールダー氏はロシアとの国境でのNATOの戦力を強化するよう呼びかけ、モスクワは内政上の必要から自身「西側との対立を必要としている」と主張した。
ロバート・ウェイド氏は、実際にはロシアとの対立はむしろ西側で必要とされている、と強調。モスクワを「侵略者」と規定することは「壊れやすい西側の同盟を強化し、軍事産業の要求を満たすため」だという。
「この意味で西側がウクライナ内戦におけるロシアの役割を誇張していることも解釈することができる」と著者。
2014年、8人の米国人アナリスト、元諜報員らが、メルケル首相への手紙の中で、ウクライナへのロシアの介入を確認するものとする諜報データに疑問を呈した。データは「12年前米国のイラク侵攻を正当化したものと同じくらい疑惑を呼び、政治化されている」とした。
「目的がロシアの侵略を抑止することにあるなら西側諸国とNATOはより侵略的でない形でロシアに対する態度をとる必要がある」と教授。