頻発するイタリア地震、カタストロフィーの予知は可能か?

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頻発するイタリア地震、カタストロフィーの予知は可能か? - Sputnik 日本
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イタリア中央部で新たな地震が発生した。この揺れは首都ローマ、フィレンツェにまで達している。震源地はイタリア中部でもアドリア海側に位置するマルケ州のノルチャ市の付近で震源の深さはおよそ10キロ。イタリア中部の活発化した地震活動は衰える様子がなく、この後も最高マグニチュード7.1の揺れが続いている。

イタリア中心部で地震 - Sputnik 日本
専門家「もしイタリアで日本のような耐震建築がなされていたら、地震は大きな問題にはならなかった」
これはここ3ヶ月で観測されたうちすでに3番目に大きな地震となっている。イタリア中部では8月に同規模のマグニチュード7の地震が発生したばかり。これによって300人あまりの犠牲者が出ている。

専門家らは口をそろえてイタリア半島は地震活動の活発な地域であり、火山活動も見られることから、地殻のガスが活発に抜けるプロセスが進行していると指摘している。イタリア半島の地震活動は10年毎とはいわないまでもかなりの確率で起きてもおかしくない。日本はより高い頻度で地震が発生することから全国の様子は数多くの地震観測所によってモニタリングされている。スプートニクはロシアの地球物理学研究所の地震学者、アレクセイ・リュブシン氏にインタビューを行なったところ、リュブシン氏は日本では観測所から入ってくるGSPデーターから地震が起きる危険性を読み取る事が出来ると指摘した。

スプートニク:イタリアでは同じような観測所のデーターを分析されたましたね。その結果、将来発生する地震の予知は可能でしょうか?

「私は主に日本と米国のGSPデーターを分析しています。その理由は両国のネットは非常に密で観測所が非常に多いからです。日本には1300箇所。つまり日本のほぼ領土全体に点在していることになります。米国には4500箇所。ただし米国のほうが面積は広いですから。しかも米国も日本もこのGSPのデーターへのアクセスはオープンで研究者だけでなく希望すればダウンロードが可能です。それにこのデーターは毎日更新されています。イタリアには観測所の数はわずか20。つまりそのGSPデーターの分析結果も生産性は低くなるわけです。イタリアにもせめて日本の4分の1の数の300の観測所がないといけません。これくらいあれば、そのデーターも科学的に分析することが可能となるのですが。」

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イタリアでの14世紀の教会崩壊が動画に収められる
スプートニク:前回の地震の後、イタリア中心部は地震多発地帯であるにもかかわらず、大型地震が起きるような場所ではないと指摘されましたね。最大の揺れもマグニチュード6を越えないとされていた。ところが今回、それ以上の揺れが起きてしまった。それでも幸いなことに今回は犠牲者はでませんでした。とはいえ市民はおびえて自宅へ戻るのを怖がっています。新たな地震が再度起こる恐れはありますか?

「確かにイタリアでもこの州は地震活動が活発化しています。このためマグニチュード6の揺れが起きる危険性は事実上あります。ですが繰り返しますが、それ以上の揺れになることはまずないでしょう。地殻の緊張はある程度進行していますが、それは日本で見られるようなリソスフェアどうしの直接的な衝突ではありません。日本の揺れはリソスフェアどうしがぶつかることによるものなので、マグニチュード8や9、時には10が起きる危険性があるのです。それにもしマグニチュード10の地震がおきてしまった場合はこれはもう完全にカタストロフィーです。イタリアではこれに似た場所はシチリア島のある南部だけで、そこではアフリカプレートとヨーロッパプレートというリソスフェアどうしの衝突や亀裂が見られます。このことから、この場所ではマグニチュード8の地震も起きる危険性はあるのです。にもかかわらず先ほど指摘したとおりイタリアのGSP地図は完全ではありません。ですから私はイタリアはモニタリングシステムをより改善するためにはどうしたらいいか、知恵を絞るべきだと思っています。」

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