露中は5日、シリア北部アレッポの人道状況に関する決議案に対して拒否権を発動した。エジプト、スペイン、ニュージーランドが提案した決議案は、アレッポでの休戦を呼びかけるもので、そこには7日間にわたるテロ組織の拠点への攻撃停止も含まれている。
中国の劉国連大使は採決の際、自国の立場について、深刻な意見の相違が存在する中で、決議案に関する行動をとっても、シリアの状況改善を促進しないと説明した。
この中国の立場を、英国の国連大使が批判した。ライクロフト英国連大使は、「中国の拒否権は極めて驚くべきことだ。政治化に反対し、対話を支持する声明が繰り返し表されているにもかかわらず、中国はこの紛争当事者であるロシアの立場を選んだ」と述べた。
これを受けて劉大使は、国連安保理は「他の国の立場に対して根拠のない攻撃をする場ではない」と指摘し、「私は英国の代表者に、安保理の雰囲気を損ね、安保理の重要な会合を侮辱する行動に終止符を打つことをお願いしたい。彼がこのようなことをしたのは今回が初めてではない。私はこのような侮辱が今後繰り返されないことを願っている」と付け加えた。