「中国は、(われわれの企業が競争に勝つことを難しくする)通貨切り下げや中国へのわれわれの品物に対する重税(米国は中国に税をかけていない)、南シナ海の真ん中での巨大軍事複合施設建設を行っても大丈夫かとわれわれに尋ねただろうか?私はそうは思わない!」とトランプ氏はツイッターに書き込んだ。
この発言は、トランプ氏が南シナ海での中国に対するオバマ大統領の政策を続ける方針だということを示しているとして、ベトナムの軍事専門家レ・ワン・クィオング少将が次のように述べた。
「習近平国家主席は2015年9月、ベトナムに属している南沙諸島に中国が軍隊を配備することはないと発表した。中国は南沙諸島に軍事インフラを作ることで、国連の決定やASEAN、国際文書に反しており、自らの義務を破っている。米政権は中国のこのようなステップに反対しており、現在トランプ氏が示しているように、この方針はあらゆる大統領の下で取られ続ける。」
一方、ロシア人専門家であるロシア科学アカデミー東洋学研究所東南アジア、オーストラリア、オセアニア研究センターのドミトリー・モシャコフ所長は次のように指摘する。
「トランプ氏は自らのために、どの国際紛争に米国が参加し続ける必要があり、どれを見直し、どれを完全にリストから消すかを決めている。中国は現在、米国の最大のライバルであり、南シナ海の問題は中国政府への圧力には格好の口実だ。」
どうやら、中国との関係激化においてトランプ氏は前任者よりもさらに深く進んでいく方針のようだ。氏がツイッターに投稿したのは、氏が台湾の蔡英文総統と再び電話会談した日だ。これは、1979年の米中国交正常化に伴う米台断交後初のことだった。中国のプレスはすでに、もしトランプ氏が「1つの中国」という原則を踏み越える方針ならば、氏は「米中関係を破壊する」と発表した。