八戸大祭は約300年前に始まり、現在は7月31日から8月4日まで開かれる。民話や歌舞伎を題材にした計27台の豪華絢爛な山車が市内を練り歩く光景は圧巻である。
初日が7月31日となったのは、東北新幹線の大宮-盛岡間の開通した1982年。8月2日開催の青森ねぶた祭など県内の有名な祭りと日程を合わせた方が集客できると考え、市などが前年までの8月21日から大幅に前倒しした。
日程変更が本格議論されるようになったのは、祭りの状況を報告するため、関係者が顔を合わせた昨年9月20日の運営委員会。保存会の小笠原修会長が「日程の繰り下げも含め、文化の継承策を考えていくべきだ」と切り出した。
保存会の小笠原会長は「日程変更だけで問題が解決するとは思わないが、これを機会に多くの市民が祭りの継承に関心を持ってほしい」と期待を込めている。