以下記事の抜粋をお伝えする。
まず第一に、シュルツ氏は、彼が代表するドイツ社会民主党(SPD)の選挙前キャンペーンを、今よりも攻撃的なものにすることができる。
第二に、シュルツ氏は、あらゆる左派勢力を一つにまとめ、緑の党や左翼党と一緒に連立政権を作ることができる。そうなれば、社民党が保守勢力に勝利するチャンスが増えるだろ。
第三に、シュルツ氏は、選挙戦の過程で、移民問題を懸命に避けることができる。彼の政党の支持者たちは、欧州全体でもそうだが、難民受け入れに反対する人達と、メルケル氏の移民政策の反対者らを「磔にする」用意のある人達とに分けられる。
第四に、シュルツ氏は、労働者やミドルクラスのドイツ人に訴えかけ、反移民を掲げる「ドイツのための選択肢」のポピュリズムから彼らを遠ざけるだろう。シュルツ氏はここ数カ月、自分の選挙戦略は、国の一般市民の願いに的を絞ったものになると示唆している。
最後にシュルツ氏は、自身の強い立場を利用することができる。特に、EUにおいて最も影響力を持つドイツ人だったというステータスは重要だ。たとえさらに4年間、彼の政党がメルケル氏率いる保守勢力のジュニアパートナーの役割を演じる運命になろうとも、彼のEUでの仕事は、彼がその地位でさえ、いかなる成功を収めることができるか、それをはっきり示すものになる。
ドイツの議会選挙は、今年9月24日に行われる。
それより前に、メルケル首相はヴュルツブルクで演説し、世界は新たな歴史的時代に入ろうとしていると述べた。