日本の天文学者らはこの流れは地球の大気圏から流れ出したもので、毎月数日間、月を覆っていることを突き止めた。この発表は「ネイチャー・アストロノミー」誌に掲載された。
「かぐや」は2008年に軌道に入り、月を追いながら地球の方角から人工衛星に流れ込む粒子の流れを確認してきた。粒子の量は1立方センチメートルあたり毎秒およそ2万6千粒と比較的多量。酸素イオンの中の同位体の構成は地球の大気圏の上層部の構成に対応している。
研究者らはこうした粒子は月の表面に降り立ち何百万年にもわたって手付かずの状態で維持されうるもので、その研究は地球の過去を解明する手がかりとなると指摘している。