ヘイリー米国連大使はさらに、クリミアに関連して出された米国の制裁について、これは「ロシアがウクライナの半島への管轄権を引き渡さぬ限り」効力を逸さないと語った。
ヘイリー米国連大使への返答としてロシアのヴィターリ・チュルキン大使は「これに関してはアメリカ合衆国憲法に書かれた素晴らしい歴史的な文言を思い出さないわけにはいかない。『われわれ、(合衆国の)民は』というものだ」と述べ、「民」という文言が米憲法に入っている点を強調しながら「クリミアの民は住民投票の中で自分たちの意思を十分明確に表したのだ」と指摘した。
会議では英国のマシュー・ライクロフト国連大使もウクライナで起きた危機の責任はロシアにあると指摘した。これに対してチュルキン大使は「すべては国家転覆から始まった。これは多くの点で国外からのサポートによって起きたのだ」と反論した。
チュルキン大使はさらにライクロフト英大使に対して反論し、「フォークランド諸島を返しなさい。ジブラルタルを返しなさい。あなたがたが海外領土としているキプロスの一部を返しなさい。インド洋上であなたがたが巨大な軍事基地を展開するチャゴス諸島を返しなさい。そうすればあなたがたの良心もひょっとすると多少は洗われて、他の議題を批判することもできるようになることでしょう」とやり返した。
クリミアは、ウクライナで起きたクーデターの後行われた国民投票の結果により、再びロシアの地域となった。ロシアとの再統合には、クリミア半島の住民95%以上が賛成投票した。